岐阜空襲を記録する会では,本年度の夏の平和資料展を『神社・お寺・教会の戦争と空襲』をテーマに制作しました.会として初めて教会から聞き取りしましたが,その過程で市内の岐阜聖パウロ教会から,たいへん貴重な資料が見つかりました.
太平洋戦争中,岐阜市では1945年5月に空襲の延焼対策として建物疎開が始まります.その直前4月末に,県知事の名で出された教会建築物の「譲渡令書」です.文書について各方面に問い合わせたところ,地元の岐阜新聞が研究者の見解とともに1面トップ記事と社会面で発見を報じてくれました.
『建物疎開と都市防空』の著書がある京大の川口朋子助教によると,「建物疎開の文書は全国でも現存が珍しく,初めて見た」とのことです.現在,岐阜市平和資料室で公開しています.(文責:中島)