7月24日,熊本市東区画図(えず)町の市道で,米軍が戦時中に投下したM76焼夷弾の不発弾が見つかりました.弾体に記されたM76という文字がはっきり読めるほか,焼夷弾であることを示す紫色の塗装もあせずに残っていて,保存状態は極めて良好です.尾翅の部分はなく,長さは約1m,直径は約40cmあります.
M76は1発で500ポンドもある大型の焼夷弾で,集束しないで用いられました.M69などに比べて投下例が少なかったため,これまで不発弾はあまり見つかっていません.九州では久留米空襲や佐世保空襲で使用されましたが,熊本市街に投下したという記録は今のところ見つかっていません.
不発弾は撤去される予定ですが,「通常の状態で爆発する危険はない」ということで,現在は不発弾を固定してとりあえず安全を確保し,住民への周知や一時的な避難など必要な準備を整えた後,行われる予定です. (写真は熊本市提供).